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冥王『メルコール』

冥王『モルゴス』

冥王『モルゴス』 · 2016/08/31

冥王、極大消滅呪文をぶっ放す。

冥王、極大消滅呪文をぶっ放す。 · 2020/10/15

ヴィーヤウトゥムノの母体となったウトゥムノ神族の盟主にして、子神たちの長兄。

今やアルダの人類の多数を占める東方の諸民族、一部のエルフやドワーフ、そしてほぼすべてのオーク、トロル、竜の間では、触れ得ざる「大祖神」として、父神イルーヴァタール以上に崇め奉られる巨大なる父性である。

一方で、西方の伝承では、暗黒の敵を意味する「モルゴス」、圧政者を意味する「バウグリア」等の蔑称をはじめとして、この世一切の諸悪の根源、堕落者、ド畜生、汚物、うんこの擬人化と、実に詩的な罵倒を一身に浴び続けている。

西方ではとりあえず、不幸や災難があれば全部こいつのせいにしておけばよいとされ、肖像までしばしばブッサイクなゴリラ面に描かれてきた。

しかして、その実態は、文系父神イルーヴァタールが作った「ポエムに満ちた、この世の終わりみてえな創世の仕様書」を、数万年にわたるエクストリームデスマーチの末に、どうにか動く世界へと仕上げた理系エンジニアの神にして鑑、すなわち「世界の楔」に他ならない。

彼は文字どおりその身を削りながら仕様変更と調整を重ね、世界の物理的基盤が恒久的に存続しうるところまでプロジェクトを完遂した。善悪を別にして、その意志力が偏執的であること自体はウトゥムノ、ヴァリノール双方の陣営が論を待たない。

「アルダの上古神話とは、あの無様極まりないメテオフォール型開発を、詩的に飾り立てた欺瞞に過ぎない」と、かつてウトゥムノで彼と共にあったロムンクァリィは証言する。

そんな彼は現在、アルダから切り離され、混沌の坩堝と化した鉄獄の第百階層を起点に、多元宇宙を彷徨い続けているという。〈遍在化〉した彼の永遠の旅とは、今なお「世界の楔」であり続けるための営みでもある。

その彷徨が描く、超次元的な秩序を備えた軌跡──〈パターン〉。それこそが、皮肉にもアルダの永続を支えているのであった。