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SikabaneWorksが関係するコンテンツ(主に*band系ローグライク)の開発近況・補足から全く個人的な雑記まで。

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2011/05/22

[D'angband/小説草稿]D'angbandバックストーリー(プロローグ1)

さて、まともに完結するのか、どこまで続けられるか分からんが垂れ流してみる。

プロローグ・1

 大いなる使命を託され、東方への旅路を重ねて幾年月。
 理想から隔たった多くの苦難に心身は萎え、やがて緩慢な絶望の中で、全てが終わってしまうのではないかという予感。
 我々の足取りはひたすらに重かった。
 禍々しく感じるほど赤い太陽が沈みかけ、大地は荒涼たる夜へ至らんとしている。頭上に輝き始める星々は、我々の女神エルベレスのもたらすはずの天文の摂理とは、全く異なる運行と性質をもっていた。
 それは最も広く我々を見守る諸力すら及ばぬ地平に至っている証であり、さらに我々を怯えさせる。
 そろそろ野宿の準備を始めるべきかと、痰の絡まる口を開いて皆に指示を与えようとしていたその時、我々は冷ややかな夜の林を越えた先に、ひたすらに冷たく眩い光を捉えた。
 誰がいるのだろうか?今度は一体、いかなる未知が我々を苛むのだろうか?卑屈な恐怖に染まった私達の後ろから、ふと涼やかな声が聞こえた。
「やあ、西よりの客人方。随分とお疲れのようですな」
 今となっては一句一語を聞くだけでも愛おしい我々の西方人の言語が、他者より投げかけられた。食いつくように振り向く我々の視界に、濡れるような金髪を肩まで垂らした端正な長身が姿を見せる。
「無理からぬことだ。この広大な〈混沌の地平〉の中でもこの領域は、あの屈強にして貪欲なるウルクの交易商すら、余程の強行を覚悟せねばならぬ時しか選択肢に入れぬ経路です。西の最寄の都市群からここまで来たのだとしたならば、それだけで、あなた方の諸力の加護の深きことを、感嘆せねばなりませんな」
 我々は、この男の鷹揚として流暢な語り口に同意しようとした一方で、同じ位反駁したい心境を抱いていることに気づかされた。
 ひょっとしたら、確かに我々は知らぬうちに、我々の信じる諸力に守られていたのやも知れない。だが、それを確信するには余りにも我々の知る「真実」と、この異邦の地で思い知らされた「現実」とは齟齬に満ち、異なっていた。多くの教えを踏まえた行いは、むしろ藪蛇に至ることばかりだった。
 だから我々は、我々の力でここまでやり通してきた。
 そんな誇りが自然と皆に心中に宿っていた。今となっては、それこそが執念と言えるほどの活力となり、この地に神々アラタール達の「真実」を広め、切り開かんとする源となっていたことに、今更になって気づいたのだ。この男の一言が。
 よくよく見てみると、この男は位高き貴人のものとしか思えぬ上質な衣とまとっている一方で、何やら無骨な鉱夫が担ぐとしか思えぬ、つるはしやショベルを背にかけていた。それを手ずから扱っていたらしく、その白衣の一部は土に薄汚れていた。
 片手にはその採掘道具で掘り出したのであろう鉱石をまとめた、透明な袋のようなものを手に吊るし、同じ小脇には何とも用途のうかがい知れぬ、黒色の薄い板を抱えていた。
 姿形こそは、伝承に聞く裂け谷の、ロスロリエンの高貴なるエルフ達と瓜二つであろう優れた貴人そのものである。しかしどうやら彼がやっていた事は、我々が故郷で何度も見覚えある鉱業の民と同じようだ。実際エルフ達は、特にノルドールの一党は、多くが工芸の達人であることを、語りに聞いてはいる。
 しかし現にその光景を見てみると、実際の所そこまで改まって見る物でもないのか。そのような神域の振る舞いも、我々の知る日常とあくまで直接に繋がる延長の上にあるものなのか、と何処か胸を撫で下ろすような、落胆するような気持ちを感じていた。
 こうして彼を一目見て吟味しただけでも、色々な感情が去来したのだが、まるでそれら全てを見透かしたような調子で、彼は私達に言葉を投げかけた。
「ともかくその疲れた身で強行を重ねては、やがて諸力の恩恵で旅路を乗り切ることも、出来なくなることでしょう。どうぞ、我々の天幕に身を寄せてお休み下さい。私の友人も、今回旅に招待している賓客方も、ちょうど、未知の話相手に飢えていた所だったのです」

[D'angband/開発]D'angband制作日誌 part12

U<悪魔的に考えて俺のシュブ=ニグラス様マジ女神。

キャーシュブサーン