2010/10/15
■ [*band][小説]小説版D'angband製作中
“ドチビ”の『カー・ヘンダーソン』は湾岸都市テキソラミの十二番街区で古物、珍品の売 買を営んでいた。 数え切れぬ異文化の産物と担い手に満ちたテキソラミの有様は、まさに混沌の坩堝である。 数十ある街区が一つ違うだけで、建築の様式や道路の作りから、道行く人々の服装や話す言葉 までも別物になっていた。 こんな出来損ないのキルトを思わせるような、無茶苦茶な都市がよくも喧嘩早いチンピラや 水夫の切った張ったの日々だけで済んでいるものだと、カーは時折思う。 だが彼以外の住人は、そんなテキソラミをごく自然なあり方とみなし疑問すら抱く気がない ようだ。カーは以前、周辺の隣人達と最寄のバーで飲み合った際、酔った勢いにその違和感を 問いかけてはみたが、酩酊している中の戯言としか受け取られなかった。 そんな奇妙な思いを一つ胸にしまいこんだままではあるものの、カーは自ら商店をテキソラ ミで開いて以来十年間、その日々にパズルのピースを着実につなぎ合わせていくような地味な 充実感を感じている。何も不満はない。一日一日が全てパズルに欠かす事のできない要素であ り、いつか来る人生の終わりこそが彼にとってのパズルの完成なのだ。 D'angband〜狂気の夢想家達〜 冒頭より
ここだけじゃ@の大立ち回りの様子もなく何処がローグライクのリプレイなのか分からん感じですわな。二次創作なんだけどなるべく*band知らない人に読んでもらって*bandやその系列の原作に親しんでもらおうという目標があるのですが、しんどい。