2009/07/22
■ [自然言語]コーカサス諸語に(創作的な意味で)欲情する日々
「軍事板常見問題&良レス回収機構」/中央アジア・コーカサスFAQ
昨年、北京オリンピックでロシアの鬼(プーチン)の居ぬ間に乗じようとした所がフルボッコされたグルジア。元よりあの周辺地域コーカサス地方は紀元前から複雑怪奇の極みであり、歴オタのリビドーを全開させる要素満載のステキな場所だと思っております。
その最たるものの一つが言語でしょう。語族的に一括りにされているインド=ヨーロッパ語族が、実際には色々隔たっている件について、コーカサス諸語がその橋渡しや変遷の過程として一枚噛んでいるという話を、その道の人から伺ったことがあります。自分はまだ言語学的アプローチの基礎すら分からぬ未熟者ですが、少しでもかじってみるとそれだけで目に見える世界が広がりそうです。
何より、グルジア文字の(向こうの人にとっては依然日常文字なので失礼でしょうが)どことない魔術的意匠がたまりません。
トールキン御大があくまでラテン系、北欧系から培った独自言語を作り、その枠組みの中で創造したアルダの世界観は、またそれらを口にする側(エルフ、ドワーフ)が優越した社会に描かれ、一方、オークなどが扱う暗黒語は大した考証もされず、言語も話し手もひどくぞんざいに扱われているのは否めないと思います。
ならば、アルダ世界でどことなく「そういう世界」に暗示されてきたコーカサス系やスラヴ系を元に独自文字を作り、そこから世界観や神話を作ったりすると、アルダ世界に対する面白いアンチテーゼになるのではないかと思っているのですが‥問題はそこまでできる人が自分含めてどれだけいるかと言うことです。専門だったとは言え、創作でそこまでやってのけたトールキン御大はやはり偉大なのでしょう。orz